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zoom RSS 河合隼雄の幸福論 を読む

<<   作成日時 : 2016/07/24 20:00   >>

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何が幸福かと考えることがこのごろよくある。昔から言い古された話で、意外と幸福は近くにあって、それで分からないだけなのだ。
河合隼雄が「しあわせ眼鏡」というタイトルで新聞に連載したエッセイをまとめた本だが、なかなか名文が多く面白く読めた。また何かの時に読み返したい本の1冊である。偶然にも、最近読んだ本の養老孟司先生が推薦している。


「私はどうでもいいのですが」とわざわざ言いたくなる時は、慎重によく考えながら、それにかかわることが必要で、そのエネルギーを出し惜しみしない時のみ、意味のある結果が得られる。

「人生の味」 遠い外国へ行った、たくさんの人に会ったなどと量的に計れることだけを頼りにしていて、人生の微妙な味わいを忘れてしまっていないかを反省すべきである。

「川を渡る」 何か不幸なこと家族にとって契機となるようなことが起こったとき、家族全体が河を渡る決意と努力をすることにより、新しい生き方が生まれるのであって、河を渡る苦労をせずに新天地が開かれることはないのだ。

「満ち足りた男のシャツ」 イタリアの民話で、王様が満ち足りた男のシャツを探し出す話。結局、探し出した満ち足りた男は社とを着ていなかったのだが。

神様は人生の運命に対して、途方もない不平等を与えていて、そこへ人間の平等への努力がぶち当たったときに、そこにその人だけといえる個性が輝くのではないか。

プラハ コノビシュテ城 フランツ・フェルナンデ大公
サラエボ事件で暗殺
狩り好き、龍退治のセントジョージの絵画コレクション
龍退治は子供が「母殺し」の過程で大人になっていくのを象徴している。
内的に「母殺し」を体験した人は、自分の母を人間として付き合っていける。

「易行」と「難行」
日本の習い事は「易行」であり、いわゆる「型」をやっていくと誰もができるようになるが、西洋のバレエとかスポーツは才能とか素質がないと、上達しない「難行」である。

白洲正子は、おつきの女性の死にあたって、イースト菌のことに気がいってしまった話。
最愛の人を失った時に、無意識的な防衛作用が起こって、些細なことに気を取られる例。

教育、保護、身体の移動など多くのことは現代人は何らかのほかのシステムに預けている。おかげで古代の人間が体験した喜怒哀楽は薄っぺらいものになってしまって、そんなものはややこしいので国にお任せしますというのが個人の理想になっているのではないか。人間が一人の人間として十全に生きるためには、国や公に託していたことを取り返す努力もすべきではないか。





幸福の絶頂にあるようなときでも、それに対して深い悲しみという支えがなかったら、それは浅薄なものになってしまう。


幸福は目標として求められると危ういものであって、むしろ副次的についてくる。幸福に限らず、人生の多くのこと。

何が幸福かわからないというだけでなくて、幸福は必ずその反対の不幸や悲しみで裏付けられている。







河合隼雄の幸福論
PHP研究所
河合 隼雄

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本書の中で取り上げられている本


台所のマリアさま (評論社の児童図書館・文学の部屋)
評論社
ルーマー・ゴッデン

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白洲正子自伝 (新潮文庫)
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白洲 正子

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旅する巨人―宮本常一と渋沢敬三 (文春文庫)
文藝春秋
佐野 眞一

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