廃墟本 を読む (フォロ・ロマーノを思い出す)

本屋で面白そうな本があったので手に取る。
日本全国の廃墟を探訪して写真記録した本だ。
ギリシャ神殿、エジプトのピラミッド、ローマのコロセウムも
英訳すれば ruin 廃墟 なんだけれども
この本の廃墟は、ちょっとまた趣が違う。

この本に出てくるのは
かれこれ四半世紀くらい前作られた

巨大化した旅館
遊園地
ラブホテル
鉱山跡といった

その時代の、人々の欲望、金、野心といったものが
具象化したものばかりである。

ある時期は人で賑わったのだが
事情があって、その建造物だけが
突然、取り残されたものだ。

使われていたときの、生々しさが
廃墟の写真から浮かび上がる。



廃墟でも美しい廃墟と、生々しい廃墟があるように思う。
その違いはなにか。

きっと、人々の欲望、金、野心といった生々しさが
時間とともに風化して

日本的に表現すると
「寂び」とか「侘び」が出てきたとき
美しい廃墟となるのかもしれない。


画像

          ローマ フォロ・ロマーノ (2003年 夏)

画像



しかし、
残念ながら、
それまでに朽ち果てるものもあるし

もともと美しくないものは
醜態のまま、朽ち果てるしかない。

おそらく、現代日本の建造物の多くは
美しい廃墟とはならないだろう。


ハリボテだらけの今の日本を
考えさせられる本である。





廃墟本 The Ruins Book

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