大震災名言録 (藤尾潔) を読む

また、1月17日がやってくる。
この時期になると、
大震災関連の新聞記事が頻繁に掲載される。
いまだに大抵の記事は、「まだ復興できていない」とか、
「あの震災で街角に活気がなくなった」とか、
ワンパターンの記事ばかりで、

あの震災をモロに体験したものにとっては、

他に書くことないのか。
もう10年以上同じパターンじゃないか
ええ加減にセエといいたくなる。
このような時期に、この本を見つけたのだった。



あの震災時の、市民のホンネが書かれてあり、
関西人ならではの、
「しようがないから笑い飛ばしたろ」精神満載の名言集である。

読みながら、随所で「ほんま、このとおりやでぇ」と言ってしまう。

これは震災を実体験して、
生きていたからいえることで
実際に6千人以上の方が亡くなられたのだから
笑い飛ばすというのは不謹慎極まりないのだが

実際、あの17日の神戸の町はまったくの無政府状態で
肝心の中央政府は、
テレビから流される特撮のような風景を
見入るしかなかったのが
現実なのだった。

だから、あの場に居合わしたものは
大変だったけれど、

しまいにはあまりの不甲斐なさに
「しようがないから笑い飛ばしたろ」
という気分になってしまったことは事実だ。



また、1月17日は
慰霊祭みたいな式典があるのだろうけれど、

震災の数年後、
地下鉄でオバサン2人が
「私、身内あれで亡くしたけど、あんなイベントして、
テレビやらで流してもろたら、思い出してしもうて悲しいわ」
「ほんま、あんなん、ほんと(本気で)に行く人あるんかいな」
と話していたのを思い出す。

これが、震災を体験した普通人の本音なのではないだろうか。



震災後、1週間ほどで
サラリーマンは(私もその一人だった)
通常の仕事に戻らざるをえなかったが

神戸以外の町の職場では
何事もなかったように日常があり、
ことあるごとに
「大変だったでしょう」
と言われ
そして、夜には余震の続く神戸に帰るという

そのギャップに苦しんだ人が
多かったのではないだろうか。




とにかく、あのような非常時には
人の本音がおもしろいほど見えたものだ。






大震災名言録―次の災害を乗り越えるための知恵 (知恵の森文庫)


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