世界史に消えた海賊(武光誠)

久々の通勤電車の中の、面白い読み物であった。
海賊の歴史について世界史の中の事実として読みやすくまとめている。
西洋史において、海賊の時代は16C中ごろから18C中ごろの200年あまりである。
その背景には、スペイン、イギリス、フランス、オランダの新大陸の利権をめぐる争いがある。
イギリスはスペインの植民地からの富を私掠船を利用して略奪する。
いわば、海賊のはじめは、国家が雇った傭兵のようなものだった。

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以下、興味あることメモ

○海賊ファッション

海賊はおしゃれであった。
映画に出てくる海賊は、結構いい服を着ているが
実際も結構おしゃれだったらしい。
海の上はともかく、上陸後の休日は
ビロードやレースで飾ったバロックやロココ風の紳士服を
あつらえて過ごした。

確かに、ディズニーのピーターパンのフック船長は羽飾りのついたバロック風の服である。
フランス革命以後には、シルクハットと長ズボン、乗馬靴のスタイルがはやった。


○幸運の紳士の時代

1700~1720年は海賊の最盛期であった。

このころの社会背景としては、
ルネサンス以降に植民地貿易で力をつけた特権商人に利権が集中し
中間層の商工民はこれを苦々しく思っていた。
このため、海賊が特権商人が保有する植民地貿易船を
襲うことを中間層は好ましく思っていた。

平和によって軍人が失職したため、海賊に転向するものが増えた。

このころの海賊は得た利益を「幸運によって授かったもうけ」とし
それをもとに贅沢三昧をして自らを「幸運の紳士」を呼んだ。


○実在する魅力的な海賊たち

キャプテンキッド
 スコットランドの牧師の息子
 ニューヨークの名士となるが
 イギリスに渡り、イギリスの私掠船となり
 完全な海賊になってしまい、イギリスで処刑される
 財宝伝説

エドワード・ティーチ
 俗称 黒ひげ
 世界一の海賊を自認
 乱暴もので有名
 ピストル3丁を持つ

バーソロミュー・ロバーツ
 4年で400隻の帆船を捕らえる
 美男なおしゃれな海賊
 

アン・ポニー
 弁護士の私生児
 船乗りと駆け落ちして女海賊となる

メリー・リード
 男装軍人を経て女海賊となる


このように後々の物語ができるほど魅力的な遍歴を持つ海賊が多い。
しかし、18C初頭にイギリスの海賊法ができ、
海賊たちの公開処刑が盛んに行われ海賊たちの時代は終わる。

イギリスやフランスが本格的な海賊退治に乗り出したが
海賊たちは団結をしなかったために滅んだ。
海賊の最大の欠点は、誰もががんばり屋であったこと。
ある程度のことに我慢して、誰かを立てて
その下で大きくまとまっていれば歴史は変わっていたかもしれない。


















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