幸せな死のために一刻も早くあなたにお伝えしたいこと(中山祐二郎)

たいそうなタイトルの本だ。
文庫本であるが、タイトル負けしない、
なかなか読み応えのある本である。
著者は、多くの死を見てきた病院勤務の若い臨床医。
そもそも幸せな死なんかあるのだろうか。

現代人は、死を身近に感じなくなって久しい。
肉親の死すら、さらりと商業的に葬式を済ませて終わってしまう。
死を語ることはある意味でタブーのようになっていることすらある。




幸せに死ぬことは幸せにに生きること


幸せに生きる処方箋は、

1 幸せのハードルを自分で動かす
少しのことでもいいから幸せを感じる。満足する。

2 自分の代わりはいくらでもいる
自分がいてもいなくても同じ
そして心のゆとり、自由に生きる

3 死んでも後悔するように生きる
今やっていることに夢中になる。それが中断したら無念という生き方
葛飾北斎は、90歳で亡くなる直前に
「もし天命があと5年あったら、本当の絵師になっただろう」
と言ったとか




茨木のりこ
私の好きな詩人のひとりである。

生前に自分の死亡通知の手紙を
病名と日時を空欄にして書いて、
死後、親しかった人に届けられた。


このたび私'06年2月17日クモ膜下出血にて この世におさらばすることになりました。 
これは生前に書き置くものです。

私の意志で、葬儀・お別れ会は何もいたしません。
この家も当分の間、無人となりますゆえ、
弔慰の品はお花を含め、一切お送り下さいませんように。
返送の無礼を重ねるだけと存じますので。

「あの人も逝ったか」と一瞬、
たったの一瞬思い出して下さればそれで十分でございます。
あなたさまから頂いた長年にわたるあたたかなおつきあいは、
見えざる宝石のように、私の胸にしまわれ、
光芒を放ち、私の人生をどれほど豊かにして下さいましたことか…。

深い感謝を捧げつつ、お別れの言葉に代えさせて頂きます。
ありがとうございました。
  二〇〇六年三月吉日





我々は、すでに生まれたときに死を内包し、成長につれ死も成長し、
死は卵の殻を破るように生を凌駕する。


「死は生の対極としてでなく、その一部として存在している」
(村上春樹 ノルウェイの森)








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