「白洲正子自伝」を読む

白洲正子は、「目利き」である。
それは「もの」だけでなく人に対しても、芸術、文化というものにまで、目利きが発揮される。
目利きの才能というのは、学んで得られるようなものでなく、天性のものである。
その天性は恐らく、薩摩武士の血を引き、「示現流」の使い手であることが端的に示している。
一瞬にして相手を見抜かないと、自らの生死に関わる問題だからだ。
それが「目利き」の鋭さとなって白洲正子に現れたのだと思う。



白洲正子の著書「日本のたくみ」をはじめて読んだのは20歳のころであったが、
名も無い工人たちが日本の文化の形成に大きく寄与したことを、
まっすぐな目で書いた文章に引きつけられたのを思いだす。

白洲次郎の伴侶であることを知ったのは、それからかなり後のことである。
今回、自伝を文庫本で見つけたので読んだ。
あの頃と同じ気持ちで、違和感なく面白く読むことができた。





本当の日本国の文化、伝統というものは、白洲正子のような人々によって、
この国に受け継がれてきたのだと思う。
皇族とか爵位に関係する人々、それは俗にいえば、貴族趣味といわれるかもしれないが、
実際にどこの伝統ある国においても、このような階層の人々がいたことは確かだ。
果たして、現代の日本ではそのような階層の人々は今なお存在するのだろうか。



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