軽い手荷物の旅 (トーベ・ヤンソン)

トーベの孤独な作家活動が綴られる。
そもそも文章を書くことは孤独なマラソンのような、あるいは自己療養手段だと、村上春樹も言っている。
冒頭の「往復書簡」という、誌のようなエッセイのような文章はまさしく作家トーベの孤独な作業を表している。
13歳の日本人少女との往復書簡の形をとってはいるが、トーベの返信は何処にも表れてこない。
少女の手紙の形で、作家トーベの孤独な作業が伝わってくる。

家族の中で自分がいちばんの年上になってしまうと、日本では旅に出ることもできませんし、したいと思わないものです。


けだるい風に運ばれて、野鴨の啼き声がするどく響く。
朝雪が降りつもり、曇り空に空気は冷たい。
貧しいわたしには、別れの餞にあげるものはない、
あなたにどこまでもついていく青い山嶺のほかには。
(ラン・シー・イーアン)


送麴司直 (郎士元)

曙雪蒼蒼兼曙雲,朔風煙鴈不堪聞。
貧交此別無他贈,唯有青山遠送君。



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