太平洋諸島の歴史を知るための60章 明石書店版

ミクロネシア、メラネシア、ポリネシアといえば、あまり知らない太平洋の島々だ。
これらの島々は日本の南方にあり、温暖な気候の下、素朴な生活を営む。そういったイメージだけでこの本を手に取ったが、これら南洋の島々は多彩な文化と歴史を持った地域であるとわかった。

日本との関係も深いものがある。特に古代、植民地以前の状況は興味を引く。


日本古代神話
イザナギ、イザナギの国生み伝説に似たものとして、ポリネシアのマウイ神の「島釣り」伝説。
死体から作物が生まれる日本書紀の「保食(うけもち)神」に似たものとして、インドネシア、オセアニア、南米アマゾンの焼き畑民の「死体化成型神話」。
ウミヒコ、ヤマヒコの「釣り針喪失譚」に類するものとして、インドネシアからオセアニアに広がる、年長者と年少者の同様の物語。

これらは、オーストロネシア社会の神話と日本神話の類似点は、その源境が中国南部付近にあり、台湾を経由して東南アジアからオセアニアに広がり、その一部は日本にも渡来した。(大林太良)


植民地以前
明治以降の「南進論」により、多くの民間日本人がこれら南洋の島々に、経済的な夢を求めて出かけていった。西洋と東洋の二項対立に加え、近代日本が発見したのが南洋であった。南洋の存在がクローズアップされるようになるのが1880年代で、民間の移民や探検航海がブームになる。ハワイ移民、フィジー移民も、プランテーションの労働力としてこのころ行われた。このころ経済的活動で南洋に乗り出して、現地に定着した日本人も数多い。歌謡曲「酋長の娘」、漫画「冒険ダン吉」もこのころの世相によるものだ。

小笠原のアホウドリ捕獲は一攫千金を夢見た人々がバードラッシュを引き起こし、大量の羽毛がヨーロッパに輸出される。そのあおりで、国内の野鳥も捕獲され剥製となり輸出された。羽毛の減少に伴い、鳥糞や燐鉱石に取って代わる。


日本信託統治~植民地時代
1914年 第一次世界大戦に参戦した日本はドイツ領ミクロネシアに海軍を派遣し、無血占領する。
1922年 南洋庁が設置
1933年 日本国際連盟脱退 その後もミクロネシア(南洋諸島、内南洋)を実効支配


太平洋戦争時代
1941年 太平洋戦争開戦 アメリカと対峙し渡航困難
戦場となる。
1945年 敗戦





太平洋諸島の歴史を知るための60章 (エリア・スタディーズ) - 石森 大知, 丹羽 典生
太平洋諸島の歴史を知るための60章 (エリア・スタディーズ) - 石森 大知, 丹羽 典生

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