アースダイバー (中沢新一) を読む

「縄文海進」
考古学や地質学で、しばしば出てくる言葉だ。
縄文時代は今より海面が3~5m高かった。
このころの東京はあたかもフィヨルドのように入り組んだ
入り江の多い場所だった。

この名残が、今の東京に読み取れるという。
そればかりか、今の東京の重要なポイントは
縄文時代からの、霊力の高い聖地が多いという。
たとえば、東京タワーのある芝界隈は、
縄文時代は大きな岬であり、古墳も作らた。

今でも大きな墓地が周りにある。
たしかに、2年ほど前、仕事で浜松町に行ったとき
昼休みに立ち寄った増上寺から見た、東京タワーが、
なにか不気味に感じ、写真に収めた記憶がある。

画像


この写真がそうだが、曇り空の陰気さを差し引いても
確かに、東京タワーはなにか巨大な墓標のようである。

著者 中沢新一の言葉を借りるなら
東京タワーは超越的な領域とのあいだに掛け渡される橋であったとしても
それは、いと高き天でなく、天空でもあり、海のかなたでもあり
あるいは死霊の王国に向かって突き出されたアンテナとしての橋なのだ。

縄文時代の東京の地図を手にしたとき
東京の今の姿がナゼそうなったかが面白いように解き明かされる。
さすが、宗教哲学者 「中沢新一」の目で見る東京の姿が
東京の地理に疎い、私にとってもリアルで面白かった。

ぜひ、本書を片手に、「東京ベレー帽ツアー」をやってみたくなった。




【以下 本文抜粋メモ】

「祭り・アジール」
お祭りが都市を活気づけてきたのは
それが国家とも政治とも経済とも、本来は無関係だったからである。
お祭りは、徹頭徹尾、無駄な遊びであるからこそ
人の心に喜びと興奮を与えることができたのだ。
特に今のように、生活の隅々まで管理が行き届いてしまい
----
権力や経済原理が及んでこられない「アジール」の空間は
都市の中に生きることが難しくなっている。

「際物」
実用に役立たない縁起物「際物」は
経済原理が支配する現実世界を抜け出す。
現実の世界は「交換の原理」
しかし、際物はそれを持っていると、とてつもない
幸運や富がもたらされるかもしれない。

「中野長者伝説」
貨幣経済が台頭し始めたころの
富の増殖方法を手に入れた「鈴木九郎」の伝説




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