黒鍬さんがいく (広瀬伸) 風媒社

「黒鍬」とは日本史においての土木集団の呼び名であるが、その実態はつかみ所のないものである。 本書は黒鍬を4つの系譜にして、多くの過去の文献から説明してあり、読み物として面白かった。 「黒鍬の4つの系譜」 1 戦国期に築城や鉱山技術をもって領主に使えたもの 2 石工 穴太衆 3 農閑期作業として 旅としての土木集団 4 農…
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やきもの文化史 (三杉 隆敏)

陶芸をやり始めてもう足かけ7年はたつ。やきものはいくらやっても奥が深い。それだけの歴史があるからだ。 やきものが世界に伝播する過程を著者は現地に足を運び解き明かしている。この本は多くのことを教えてくれた。 轆轤 蹴轆轤 右足で蹴るので轆轤は左回り、中国・朝鮮系、九州、丹波にあるが大陸系の証し 手轆轤 手で手前に引っ張るので轆…
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太平洋諸島の歴史を知るための60章 明石書店版

ミクロネシア、メラネシア、ポリネシアといえば、あまり知らない太平洋の島々だ。 これらの島々は日本の南方にあり、温暖な気候の下、素朴な生活を営む。そういったイメージだけでこの本を手に取ったが、これら南洋の島々は多彩な文化と歴史を持った地域であるとわかった。 日本との関係も深いものがある。特に古代、植民地以前の状況は興味を引く。 …
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日本への警告 ジム・ロジャーズ

2019年9月時点のジム・ロジャーズの日本と世界の見方であるがなかなか参考になる。 日本が抱える問題。少子高齢化、多額の財政赤字、長期債務残高。制度破綻が起きると気が付いているのに、具体的にどうしたらいいのかわからない。 破綻はゆっくり訪れるものだ。多額の借金を抱えながら走るのは相当難しい。 日本政府は好きなだけ日本人に国…
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「丹波天女羽衣伝説地」の謎を解く

コロナ禍で旅行がままならないので、Google mapで時間旅行する。テーマは「丹波天女羽衣伝説」である。 全国各地にある天女羽衣伝説は、天女が地上界に降りて、泉で羽衣を脱いで水遊びをしていたところ、その土地のものが、天女の羽衣を隠してしまい、天上に帰れなくなった天女をしばらく地上界に滞在させる。というもので様々な類型がある。 …
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さらばマグリブの国 モロッコ

いよいよモロッコともお別れだ。 イスラム圏の西方、マグリブ(日没)の国。 予想どおりの魅力ある国だった。 巨大なモスクと繊細な幾何学模様、造山運動でできたアトラスの多様な自然、サハラ砂漠の日の出、過酷な自然とその中のオアシス、迷宮都市フェズ、マラケシュ。僕はまたいつかこれらのことを思い出すだろう。 キ…
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マラケシュのスークの様々な商品

いざ、マラケシュの迷宮へ。 強い日差しをさえぎるため、すのこ状の日よけのアーケードになっている。 日差しが直線的に差し込むスパイス店  いかにもアラビアの市場的な感じがする。 甘そうなお菓子 お菓子を無造作に山積みにしてあるようだが、配色をきれいに盛上げているところがすばらしい。 …
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マラケシュ いかにもアラビアの市場

そもそもモロッコに行くことになったのは、マラケシュにあこがれたからだ。 迷宮都市、巨大な市場、いかにもアラビアの世界といったイメージが私の中に長い間あった。 来てみるとそのとおりの風景が目の前にある。 よく見ると、先に行った迷宮都市フェズより観光化された感じがする。 それは、蛇使いの大道芸人であったり …
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モロッコのワイン メクネスワイン

モロッコはイスラム圏なので、お酒はご法度とおもいきや、レストランや大きな都市のスーパーにはビールやワインがある。 国産ビールもあるし、ワイナリーもある。 メインが魚のムニエルということで、白ワインを注文してみた。 やっぱりフランスの影響をうけていることもあり、ワインもそれなりにいけるではないか。 「ゲロワンヌ・ブラン…
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世界遺産 アイット・ベン・ハドゥ 要塞都市その構造

アイット・ベン・ハドゥはアシーフ・メッラーフ渓谷にある要塞化された集落(クサル)である。 ティグレムトと呼ばれる要塞化された居住兼穀物倉が幾層にも山の斜面に連なって、その頂上に砦がある。 ティグレムトは四方を窓のない壁で囲み、上部に銃眼のある塔を備えている。 上から見るといくつかのティグレムトが…
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ワルザザートでアラビアのロレンスを想う。

ワルザザートはカスバ街道で一番大きな町だ。 1920年代フランス軍のサハラ前進基地としての歴史があるだけに、ヨーロッパとサハラとの接点としての雰囲気が感じられる。 夕食後、ホテルの大きなテラスから街を眺めると、映画「アラビアのロレンス」が思い出される。そんな街である。 しかし、アラビアのロレンスの本当の舞台は、サウジア…
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アニメの仕事は面白すぎる(奥田誠治)

アニメは大好きだが、アニメがどうしてできるかそんなに知らなかった。 奥田誠治という名も初めて聞く名である。絵コンテという部門を手掛けた人だ。 「絵コンテ」とよばれる台本のようなものがまず作られ、作品ができていく。 彼は、鉄人28号、鉄腕アトム、宇宙エースから始まり、悟空の大冒険、マッハGoGoGoなどなど800本以上の絵コンテを書…
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仁徳天皇の土木事業

土木事業 上町台地を掘削(堀江)し草香江(河内湖)の排水を行い「茨田(まむた)の堤」を築造し、淀川の氾濫を防ぐ。 堀江は現在の大川ではないか。 茨田の堤は大阪門真市にわずか残存、草香江は大阪門真市の弁天池が名残ではないかと言われる。 仁徳天皇 在位 313~399 皇居 難波高津宮 先代は応神天皇で3人の子がい…
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満州国のラジオ放送 (代珂)

断続的に満州国のことが、永いこと気になっている。 それは傀儡国家がどのように成立し存在したのかということだ。 そういった意味でこの本を読むことになる。 満州国にあったラジオ放送局について中国に残された資料をもとに述べている。 ただ筆者は研究者であり、その博士論文がベースになった本であるのでいささか読みにくい。 が、ラジオ放…
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秘境旅行 (芳賀日出男)

読んで、てっきり民俗学者の本だとおもっていたが、芳賀日出男は、実は写真家で民俗研究家ということらしい。 あとがきによると、子供の運動会に土門拳と一緒に写真を写すし、銀座で木村伊兵衛と林忠彦と一緒に呑んで家に帰ってくるとある。 しかし、裏表紙には、折口信夫と宮本常一を師に持つとある。 確かに、挿入されている写真は、昭和30年代の市場…
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モロッコのカナートを見る

荒涼たる砂漠のハイウェイを走っていると、延々とモグラの通ったような土の盛り上がりが気になっていた。 ガイドによると、カナートだという。 観光用に中に入れるところがあるというので早速立ち寄ることにする。 土壁の小屋の小さな土産物屋があり、そこでチップを払って地下に潜らせてくれる。 木製の巻き上げ機があり、た…
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トドラ渓谷

オアシスの街ティネリールの上流にトドラ渓谷がある。 グランドキャニオンを狭くするとこんなかんじだろうか。 見上げるにも首が痛くなるほどの高さ。広角でないと上まで写らない。 オーバーハングする巨岩の下に建物があるが、かつてのホテルだったけれど、落石で閉鎖されてしまった。 しかし、観光客はその下まで行…
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カスバ街道を西進しオアシスの街へ

エルラシディエドからカスバ街道を西進する。 途中見えるのは、赤茶けた土の世界だ。 160km、やっと、ティネリールというオアシスの街に到着する。 ここはアトラスから流れ出るトドラ渓谷の下流にあるので、その水の恵みにより谷の出口にオアシスの街が開けている。 ヤシの木が茂り、作物までも栽培されている。 …
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地質学者ナウマン伝 (矢島道子)

糸魚川のフォッサマグナミユージアムに行ってから、ナウマンに興味があって、惹かれて読み始めた。 ナウマンはお雇い外国人として明治8年から10年間の日本滞在中に、交通の発達していない日本の国土を精力的に移動し、今でも十分通用する「日本全土地質図」を作り、地質調査所を創設した。しかし、このような功績にもかかわらず、日本を去る時のナウマンは不…
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デジタル経済下で求められる「知の再武装」

キャッシュレス化によるポイント還元広く行われているようになった。 ポイント還元はこれを発行する企業の債務残高を増大させている恐れがある。 ポイントやマイレージが第2の金融になりつつあることにも注意する必要がある。 インターネットで得られる情報は細分化、断片化された情報にすぎない。 こうした情報から世界を俯瞰して見るような…
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生きづらさについて考える(内田樹)

日本社会の合理的な意思決定プロセス その1 だらだらしているうちに落ち着くところに落ち着く その2 合意形成を待たず、誰かに全権を一任して、失敗した場合は責任を取らせる 人口減少社会 この場でまだ経済成長や選択と集中とか言っている 明治時代のように5000万人ほどが列島各地に分布し穏やかな風景を取り戻すのか、都市圏に集中し…
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影の日本史にせまる(嵐山光三郎・磯田通史)

和歌~連歌~俳諧という歴史の中で、その時々に活躍した西行~宗祇~芭蕉は何者であったか。 彼らは、全国を遊行し、各地で歌の会を開きながら実は各地の情報を時の権力者に伝えるという役目をしていたという。 歌の会には、地方の権力者、財界人が当然集まるし、その席では雑談の中でいろいろな情報が得られたのだろう。 今でいう、接待ゴルフで情報を得…
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サハラ砂漠(2019モロッコ紀行)

モロッコはサハラ砂漠の北の入れ口でもある。 エルフードというサハラの入れ口でもあり、軍事的な街からバルバル人の運転する四駆に乗って砂漠のそばの村メルズーガを目指す。 僅かに残る緑のステップ地帯を走り 一面の土の世界に入る。 砂漠は砂だけだと思っていたが、土砂漠、岩石砂漠の3種類があり、面積的には土砂漠…
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珈琲の表現 (蕪木祐介)

街の珈琲屋さんの書いた本。コーヒーの入れ方からエッセイまで、珈琲のことがよくわかる。 神戸には個人の珈琲屋さんがあちこちあって、学生時代は目的もなしに入って時間をつぶしたり、 彼女との待ち合わせ場所にして長い時間おしゃべりしたものだ。 そんな珈琲屋さんがどんどんなくなっていくのはさみしい。 筆者が珈琲屋を始めたいきさつや…
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アトラスを越えサハラへ(2019モロッコ紀行§16)

フェズからサハラ砂漠へは中アトラス、上アトラス、アンティアトラスの3つの山脈を越えていく。 この3つの山脈があることにより、地中海側はサハラからの熱を遮ることができている。 これらの山脈はプレートテクニクスによる造山運動が3期にわたり作ったものである。 フェズからしばらくは森林地帯を登って行く。 途中、イフレンという高原…
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