宝くじで1億円当たった人の末路(鈴木信行)

末路という言葉は、なれの果てという意味でもあるのであまりよろしくない状況である。
まあ、普通人が宝くじで1億円当たってしまえば、なんとなくよろしくない状況になるのはわからないでもない。
1億円以外のいろんな人の末路が語られ、正月休みに面白く読めた。



電車で中ほどまで進まない人の末路というのがある。
最近このような人が増えているのは、気が利かない人が増えたから。
昔は説教する年長者がいて、「意味を明確化した褒め方や説教」をしていた。
そういった学習の場が少なくなった。加えて、周りを見る能力が狭い人が増えた。
(視野を広げるにはサッカーをすればいいと。確かにイニエスタはフィールドをよく見ている)

気の利かないまま大人になった人には、「○○しましょう」という働きかけだけではだめで、「意味の明確化」が必要となる。「中ほどまでお進みください。混雑が緩和します。」といった言い方がいい。




日本人は自己の不一致に陥っている人が多い。それは本音と建前が、個人主義の国の人と比べてかなり離れているから。



テレビの健康番組で「○○がいい」というのがよくあるが、実際はその優位性は怪しいものが多い。それは、テレビ番組が白黒つかないと、成り立たないからである。
臨床実験で比較項目は前もって決めたものが原則であり、後付するといくらでも優位性が作られてしまう。
対決系番組では、採点方法を恣意的に変えて、強引に白黒をつけているものもある。



日本の残業はバブル後に減ったかというと、大して減っていない。
それは、日本企業は残業しないと出世できない風土があるから。
会社に居場所を作るために残業をしている。



2008年のリーマンショック後、アメリカで男性の失業率が女性より高くなる現象が起こった。
これは、男性が得意な仕事が減り、女性が得意な仕事が増えたから。
前者の例は建設業と製造業、後者は教育と医療。
男性は女性に比べ、コミュニケーション能力が低く、対人関係のストレスも相対的に低いから、前者のような職業に就くことが多い。

タイより、カンボジアの路上生活者のほうが、夢を持って暮らしている。
国が発達すると、路上生活者はかえって夢を失う。
ラフな世界のほうが生きていくのに現金は必要ない。(ものごいしやすい)
かえって、中途半端な福祉システムに組み入れられてしまう(仕事を与える)と、自由や夢を持つことが難しくなる。



本のタイトル以上に、いろんなものの見方を学べた1冊であった。




宝くじで1億円当たった人の末路
日経BP社
鈴木 信行

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト


この記事へのコメント

この記事へのトラックバック